「Happy Birthday♪」


「なぁなぁ、おまえ今日誕生日なんだろ? 昼メシくらいおごらせろよな!」

「なんや、えらい珍しいなぁ。雨でも降るんとちゃうのん」

「しょーがねぇだろ! おまえのバイトの方が、よっぽど実入りいいんだからよ! 
大体、おまえだって今年の五月は、忘れてたじゃねーかよっ!」

「…ま、ホンマは三井をご馳走になれるんが、いちばん嬉しいねんけどな♪」

「言ってろ、バーカ!」






「誕生日のツブヤキ」


別に、忘れとったワケちゃうねんけどな…。

だって、まだ付き合う前やったし、こいつ誰にでも愛想ええし、すぐ懐くから、
「オレ、来週誕生日なんだよ。何かくれよな!」やとか言われても、
どーせ誰にでも言うてんやろ、て思うやん?

喋るようになって、まだひと月ぐらいやったし、
そこまで照れ屋で意地っ張りやいうコトも、まだあんまり知らんかったし、
まさか、ごっっっつい遠まわしにコナかけられてるとか分かるワケないやん。

ダメ元や、思て告白したら
「オレがあんなにアプローチしてたのに、何で片想いだって思うんだよ?!
フツー、それくらい分かるだろ? つーか、分かれよ!」て何やねんな。

分からんっちゅーねん。
遠まわしすぎやっちゅーねん。

このオレが、嫌われんよーに、振り向いてもらえるよーに、て
色々考えて悩んで、仕組んで来たんは一体何やってん。

「分かれよ」っちゅーんは、おまえじゃボケ。



…けど、そーいうトコ、好きやねんよな…。






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